2013 BEST ALBUMS  FUJI-Q SUEさん

DuaneAllman7cd13

 

 

 

 

•   DUANE ALLMAN/SKYDOG THE DUANE ALLMAN RETROSPECTIVE (7CD)

•   BOB DYLAN/ANOTHER SELF PORTRAIT (DX-4CD)

•   THE BAND/LIVE AT THE ACADEMY OF MUSIC 1971 (4CD+DVD)

•   MLIMANI PARK ORCHESTRA/TUFURANI NA SIKINDE

•   OLIVER MTUKUDZI/SARAWOGA

•   LE GRAND KALLE/JOSEPH KABASELE,HIS LIFE HIS MUSIC 1951-1970 (2CD)

•   HAMELMAL ABATE/YADELAL

•   MARIA DOLORES PRADERA/GRACIAS VOSOTROS

•   FEELING BOLERO

•   HARUOMI HOSONO/HAVENLY MUSIC

【番外編】
・ SOUL DEEP ~DELUXE EDITION~

・ MIDNIGHT STEPPERS 70 MASTERPIECES BY 34 BLUES PIANO HEROES

・ FROM ANOTHER WORLD/A TRIBUTE TO BOB DYLAN

 

2013年は、10代の時に初めて出会って夢中になったロック・アルバムが、装いも新たに豪華な装丁で帰ってきた。あの当時の感情もろともプレイバックするデラックスなリイシュー・アルバムの数々は、新しい音源まで追加された玉手箱となって、至福の時間を紡ぎだします。オヤジを熱くさせるロックに加えて、アフリカの新旧の充実した作品に魅せられ、胸躍らせた1年でした。

1位はデュアン・オールマンの決定版7枚組CDボックスセット。ギターケースを模した箱に、ギターの弦のケースを模したCDスリーブ。無名時代からマッスルショールズのスタジオでセッション・ギタリストだった頃の貴重な未発表も聴けて、これぞ愛蔵版ですね。
「セルフ・ポートレイト」あたりのボブ・ディランの足跡をまとめて聴けるのが、「アナザー・セルフ・ポートレイト」の4枚組のCDボックス。ザ・バンドとのワイト島のライブもたっぷり堪能できる充実の内容は、ディランを再発見する思いで、今年のうれしい収穫です。
ザ・バンドの「ロック・オブ・エイジス」を徹底的に聴くことができるという奇跡も、今年のご褒美的な体験で、まさに今年はロックの当たり年だった。
タンザニアのムリマニ・パーク・オーケストラのリイシュー・アルバムは、その1曲目「NALALA KWA TABU」だけでも今年の1枚に上げたい。冒頭の熱いブラスセクションに続き流れてきたギターは、まるでジェリー・ガルシア。グレイトフル・デッドと競演しているのかと思うほど類似したサウンドに身をゆだねると、妙に懐かしい感情に包まれた。デッドのゆるさとアフリカのおおらかなサウンドに不思議なつながりを発見した喜びを記憶にとどめておきたい。
アフリカの現役でイチ押しは、何と言ってもオリバー・ムトゥクジで、この新作「サラウォガ」の絶望的な咆哮の圧倒的な説得力には、胸を締め付けられた。
アフリカのリイシューでは、グランカレの2枚組が素晴らしかった。ラテン音楽としてのアフリカのふっくらとした時間に包まれる幸せを実感できる、ブックレットも丁寧な仕事ぶりの充実のアルバムである。
アフリカの新譜はエチオピアのハメルマル・アバテ「ヤデラル」。歌い手として最高峰の輝きが圧倒的だ。
ヨーロッパの大人のボーカル・アルバムとして今年初めて聴いたベテラン女性歌手、マリア・ドローレス・プラデーラは気になる存在。さまざまな歌手とのデュエット・アルバムであるが、落ち着いた気品のある声はなかなか魅力的で、次はソロ・アルバムでボーカルを堪能してみたい。
ことしも年末に滑り込むように、フィーリンの素晴らしいコンピレーションアルバムが届き、安らかに1年を締めくくることができた。このしなやかな優しさはなんだろう。昔は箸休めのようだったボレロが妙にこころにしみる。
マイペースでダンディーな細野晴臣の新作は、なつかしく心地よい感覚で、おとなの時間をひっそり楽しむのに最適で愛聴している。

とりとめのない戯言を書き連ねましたが、今年もよい音楽との幸福な出会いを期待して、充実した1年を過ごせたらと思っています。

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