2013 BEST ALBUMS しぎょういつみさん

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ezgi2013best2013年新譜CD
1位は、Ezgi Koker “Sade”。ここ何年か、すぐれた作品の多いトルコ歌謡。エズギ・キュケルは新人(28歳)ながら、いちばんよいときのシェヴァル・サムにひけをとりま せん。ウードやカーヌーンを効果的に使った伴奏で、伸びやかなメリスマを聴かせます。
2位は、Soe Sander Htun “Sae Koe Lone Nae Aung Par Sae”。ミャンマーの民俗楽器とピアノの伴奏が新鮮。
3位は、オリヴァー・ムトゥクジ&ザ・ブラック・スピリッツ『サラウォガ』。南アフリカのベテラ ン。よく練り上げられたサウンドに力強い声。
4位は、Haris Alexiou “I Tripla”。ハリス・アレクシーウもどんどん深みを増していますね。かと言って、重くはなく、絶妙のバランス。
5位は、後藤幸浩さんと水島結子さんの『琵琶デュオ』。2人の琵琶の音色の違いもおもしろいし、思いのほかポップ。今後がさらに楽しみ。
6位は、サカキマンゴー『カライモ・リンバ』。深く沈み込むような内省的な前半と、グルーヴィーな後半の対照がスゴイ。長く愛聴しそう。
7位は、 Abeba Desalegn “Yelehubetim”。エチオピア歌謡の新星。ややあっさりしているように感じるが、実はかなり情報量の多い歌唱。
8位は、Malavoi Symphonique “Les 40 Ans Au Zenith, Paris”。マラヴォワの40周年記念公演の実況盤。アルセニオ・ロドリゲスの曲も演ってます。
9位は、タミクレスト『シャトマ』。砂漠のブルースとい うよりは、アフリカのブルース・ロックです。
10位は、さよならポニーテール『青春ファンタジア』。今年の前半はすっかりこれにやられていました。PVも中毒のようにくり返し見ていた。

longingpast2013年再発・復刻音源
CD 1位は、”Longing For The Past: The 78 Rpm Era in Southeast Asia”。東南アジア全域の伝統音楽〜大衆音楽のSP音源を復刻した4枚組。学究的な解説も勉強になるが、純粋な娯楽として楽しめるのがスゴイ。
2位は、美空ひばり&川田晴久『美空ひばり&川田晴久 in アメリカ 1950』。13歳のときのアメリカ公演の録音が残されていたなんて! 天才ひばりの最高作でしょう。この伸び伸びとした才能を、結局、後年のひばりはまったく活かすことができなかった。それが日本歌謡史最大の悲劇です。
3位はAbd Al-Hayy Hilmi “An Anthology 1857-1912”。これはすごい4枚組。20世紀初頭にアラブ古典歌謡を大衆化したアブドゥル・ハイ・ヒルミ。名前だけは知っていたけれど、聴いたこ とがありませんでした。艶のあるメリスマにくらくらします。
4位は、ネティ『いにしえのクロンチョン』。クロンチョン好きには待望のネティの単独盤。田中勝則さんのディスコロヒアからの東南アジア三部作のなかでは いちばん愛聴した。
5位は、『インドネシア音楽歴史物語』。田中さんの大労作。お勉強にもなるけれど、聞き流しても心地いいのがいいですね。
6位は、サローマ『ポリネシア・マンボ〜南海の国際都市歌謡』。田中勝則さん監修のマレイ歌謡の歌姫の初期音源集。ラテン風だったりジャズ風だったりする のが最高。
7位は、エル・ハジ・ムハメド・エル・アンカ『シャアビのパイオニア』。アルジェリアのシャアビの創始者の決定盤。国内盤解説も充実。
8位は、ル・グラン・カレ『コンゴ音楽の父』。解説も充実した決定的アンソロジー。特にキャリア最初期(50年代)のちょっと荒っぽい演奏に惹かれる。
9 位は、『河内音頭夢幻 初音家—浪曲音頭の誕生—』。50~60年代の私家録音の復刻6枚組。初音家小太三丸(賢次)の「俊徳丸」がすばらしい。
10位は、マジック・サム『驚愕の発掘ライヴ1968〜ライヴ・アット・アヴァン・ギャルド』。『ウェスト・サイド・ソウル』発表直後の68年6月のミルウォーキーでの未発表ライヴ音源。録音状態もいいし、演奏も絶好調。

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