カラン・レーベルを代表するフォークロア系ユニット=カルデシ・チュルキュレルのリード女性歌手によるソロ作です。プロデュースはカランの創始者=ハッサン・セルティクの手になりますが、カルデシ一昨年の充実アルバム “BAHAR” の感覚をもう一歩押し進めた~リミックス風?発展形アルバムとでも言ったらいいでしょうか…。例えば冒頭の曲、聞き覚えあると思ったら 、”BAHAR” 冒頭の曲と同じでした。が、バックの音はまるでババズーラ vs スマッジ !?とでも言えそうな趣き…、エレクトリックなサズやバグラマーが、細分化され解体されたようなベリーダンス系の打ち込みビートに絡み合って、まるで “BAHAR” をリミックスしたような印象が漂います。バックはもちろんカルデシ&カラン一派、普段は端正なアコースティック・アンサンブルを聞かせてくれる面々が、ダブルムーン周辺のミュージシャンに対抗するようなインプロ感覚に溢れた演奏を聞かせます。その勢いに乗って、フェリアルの歌も、さまざまなトルコのフォークロア曲を、ヴォイス・パフォーマンスのように自由な唱法で演じます。やや実験的な作法が耳に残りますが、それも“新しさ”というものの証しでしょう。
*デジパックジャケ四隅に薄っすらと黄ばみあり、CD盤は問題ナシ。
1 Gel Yanima
2 Ip Attim
3 Kozanoglu
4 Aynali Körük
5 Sari Yazma
6 Irak Olduk
7 Hata Benim
8 Bulut
9 Yolcu
10 Lazim Degilsen
11 Giden Ay Tutulur Mu
12 Bey Mail