スペインはヴァレンシア地方出身のトラッド・グループ=ラム・デ・フォックの05年作 / サード・アルバムとなります。以前よりも、よりディープに、ヴァレンシア~バルセロナ~オクシタニア~そしてギリシャを結ぶ、汎地中海路線を推進していると感じられます。その意味では、アラブ色はやや減退~よりダークな残響が耳に残る中世指向のアルバム、と言えるでしょうか。が、カタロニア語中心の女声歌、地中海周縁の各種民俗楽器を駆使したアコースティックなアンサンブル、ともに待たされただけのことはある完成度でしょう。ギリシャのテッサロニキで音楽的研鑽を重ね、ネイ、カヴァル、リラなどを演じるギリシャ人音楽家らを迎えての充実作!
MARA ARANDA