HAILU MERGIA / YENE MIRCHA


うあっ、渋いジャケです。この含み笑い?並大抵ではできませんよ…。
エチオピア、全盛期ムラトゥ・アシュタケ・バンドのアコーディオン&キーボード奏者のハイル・メルギア、新作です。
1970年代後半にはエチオピークスの陰の功労バンド、ワリス・バンドやダハラック・バンドとインスト・アルバムを残し(77年作&78年作)、その後、渡米、ワンマンバンド・スタイルで一人多重録音カセット・アルバム(85年作)をリリースしましたが、90〜00年代の間は、長らくタクシーの運転手として過ごしたそう。が、そんな中でも決してキーボードを手放すことなく、主な仕事場だったという空港での客待ちのあいだも、車の中で鍵盤に指を走らせていたそうです。
が、2010年代になると、ハイル・メルギアの過去作3点が復刻されて、大きな話題を呼び再発見されることに。とうとう2018年には復活第一作目を録音、キーボード&ベース、ドラムスのトリオ編成において、エチオ “SOUL JAZZ”とでも言えそうなインスト・アルバム “LALA BELU” をリリースしました。
それから2年後の本作、まず冒頭曲で聞かせるハイル弾くアコーディオンとエチオピアの擦弦楽器マシンコのデュエット・ヴォーカルのような、歌うような演奏でツカミOK、引き込まれますねえ。そして2曲目ではサックスとトロンボーンがデュオで歌い、流れるようなギターも加わり(”マウンテン・ジャム” のディッキー・ベッツみたいじゃないですか…!? )、実にイイ感じのジャムを繰り広げます。そして3曲目は、ハイルのハモンドをフィーチュアーしたレゲエっぽいエチオ音階ナンバー、4曲目では、往年のエチオ・グルーヴを想わせる前傾のトリオ演奏、途中、女声ヴォーカルも聞こえるダンス・ナンバー。5曲目は珍しくもアコースティック・ピアノ&ハモンドの多重録音、ミディアム・テンポでゆったりと始まり、途中ハード・バップ調に展開、ベース&ドラムスのインタープレイをはさみながら、ハモンドが歌う展開。そしてラストは男声(たぶんハイル自身)&女声のコーラスを挟みながら、往年のエチオ歌謡をハモンドで綴るミディアム・アップな曲で大団円という雰囲気でしょうか…。肩肘張ったところのない、なかなかイイ作品です。
>こちらで紹介されています(陳謝&感謝)!

Hailu Mergia — Keyboards, Accordion, Melodica, Vocals
Kenneth Joseph — Drums
Alemseged Kebede — Bass Guitar

1. Semen Ena Debub/ with Setegn Atenaw -Mesenqo & Abraham Rezene Habte -Guitar
2. Yene Mircha / with  Moges Habte -saxophone & Ben Hall -Trombone, Mike Ault -Guitar
3. Bayine Lay Yiheda
4. 
Abichu Nega Nega / with  Tsehay Kassa -Vocals
5. Yene Abeba
6. Shemendefer/ with  Mike Ault -Guitar & Tsehay Kassa -Vocals

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