LES OGRES DE BARBACK / AMOURS GRISES & COLÈRES ROUGES


フランス / 1994年結成の4人兄弟姉妹(フレッド、サム、アリス、マチルド・ブルギエール)によるシャンソン系グループ=レ・ゾグル・ドゥ・バルバック2019年新作(9作目)です。長兄フレッドのその歌い口はシャンソン本格派と定評あり。というか、このアルバムでも聞かせるどんどんディープな “シャンソン” に傾くその音楽性、知られざる21世紀シャンソン(?)の今を聴くならこのレ・ゾグル・ドゥ・バルバック新譜、是非おすすめしたいですねえ。
ところで「シャンソンにリズムなし」というのは蒲田耕二さんの名言(クマガイさんからの又聞きですが)、リズムがないって、あるじゃん、シャンソンにだって、と言うなかれ。もともと、原型リズムがないという意味ですから(ワルツだって中欧のリズム)。で、いろんなところから持って来たリズムで歌うのがシャンソンなので、シャンソンは最初からミクスチュアー歌謡としての音楽性を持ってるわけですね。
なので、4人ともがそれぞれ十種近い楽器を演じ分けながら作り上げている(姉妹のコーラスも交えた)そのバック、ルンバ・コンゴレーズ風、ジプシー・フラメンコ風、スカ風、ラテン調、ロック調など多彩なミクスチュアーを聞かせながら、歌に重心を置くことにおいて(ダンス・ナンバーにはならない?)、今風シャンソンの伴奏と聞こえないことはないわけで、その意味でも、このレ・ゾグル・ドゥ・バルバックの諸作のあり方、その音楽性を貫く歌謡的美意識によって、正しく21世紀的な “シャンソン” を敷衍遂行していると言ってイイでしょうか…。
で、ムッスーTのタトゥーとも交友関係の深いというレ・ゾグル・ドゥ・バルバックですが、なんと6曲目はマジッド・シルフィがリード・ヴォーカル!なるほど、点と点がつながって来ましたよ、

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