CARMINHO / MARIA

当店人気のファド女性歌手、カルミーニョ新譜5作目となります。前16年末の作はトム・ジョビンの作品集にて、ファドのみならず広いファン層に訴える作品となりましたが、本18年末の作は再びファドに特化したスタイルを聞かせます。冒頭、自作のファド、しかもアカペラで始まるところ、気合入ってますねえ、で、おおむねギターラ&ギターのみのバックによるオーソドックスと聞こえるファドを淡々と歌う中(とはいえ、アレンジのあり方が何処か斬新、というか新鮮なのですが)、エレキのラップスティール・ギターをバックに歌う “Pop Fado” や、ピアノ伴奏のみの “As Rosas” など、アクセントになる曲を挟みながら、飽かせませんねえ。
とにかく、歌、わたしの歌、ちゃんと聴いて、と言い続けているような(もしかしたら、おしつけがましいほどに)、カルミーニョのファドがきっちり聞けるアルバム、ある意味、エゴイスティックなアルバムと言ってもいいかも知れません。

 

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