V.A. / TENDANCE ALGEROISE


Youcef Cherchali / Nadia Yasmine / Noureddine Dziri / Karima Saghira / Toufik Aoun …と5人のアルジェリアの歌い手が並んだコンピレーションなんですが(中野のミヤザキさんバルベス買付品、感謝!)、知っている名が一人もいない!で、ロボ声使うのは女性だけ、男性3人は生声だし、しかもバックにマンドーラやヴァイオリンが聞こえたり、ピアノも流麗だったり(モーリス・エル・メディオニみたい?)、だからといって、シャアビのようでシャアビでもなし、それにリズム・パターンはライっぽい曲が多い。いったい何だコレは?
タイトルは “トンダンセ・アルジェロワーズ” 、つまり「最近トレンドのアルジェロワーズ」みたいな意味なので、ああ、もしかしたら、これが噂の “シャンソン・アルジェロワーズ” ?
一応、アラブ・アンダルース音楽の流れを汲みながらも、リズム・パターンはベルベル系、その名の通り首都アルジェの歌謡でありダンス音楽であるという、う〜ん、よくわかりませんが、ジャケには独立戦争殉教者記念塔も写ってることだし、そういうことなんでしょう、たぶん…。ま、それはそれとして”シャンソン・アルジェロワーズ” の実態に関しては、今後の課題ですが、なるほど、リズム感は似ていてもライの前傾ビート体勢はここにはなし、歌い口もグッと大人っぽい。けれど、シャアビのような反骨みたいなものもココには聴けなくて、きっと恋歌なのでしょう、どこか、ロマンティックでさえある展開に、アルジェリア、と一口に言ってもいろいろだなあ、と思わせるCDですね。

▽全部聴けますよ〜….