DEPLICK (Deplick Pomba Nuance) / OVERTURE

ファブレガス、エリティエール・ワタナベと来て、このデプリック(本名 Luango Mbankoka Plick)!去年11月末のデビュー・アルバム、キンシャサで大きくブレイクしているようです。本人キンシャサ生まれですが、両親はカサイ出身とのこと(収録曲の “EN AFRIQUE” あたりにそのムード漂ってますかねえ…?)、1986年生まれだそうですから去年30歳の作ということに、ワカイです(コンゴでのソロデビューとしては若い、ということですが)。勢いがあります。
曰くファリー・イプパ、フェレ・ゴラ、アフロビートとヒップホップ&ズーク一般の影響を受けたそーですが、ま、その辺はフツーですね。〜で、そのキャリアですが、06年にコフィ・オロミデ/カルティエ・ラタンに加入するもフットボールへの夢断ち難く脱退(サッカー少年だったみたいですね)、が、その2年後フットボールを断念し、ウェンゲ・ムジカ・メゾン・メールに参加〜5年間活躍しその後フリーになり、Celeo Scram, Fally Ipupa, Ferre Gola, Koffi Olomide and Jb Mpiana の楽団に参加しつつ、このソロ・デビューに至ったわけで、満を持してのファーストCDがこちら、ということに。
で、「なんと言っても声がイイ」by Desert Jazzさん発言、「誰ソレの先達の歌い口のモノ真似、というのじゃなくオリジナルな歌い口」by EXPさんの感想、「バックこそ違え、もうやってることは、ほとんどヒップホップですね、コンゴは」by なんちゃってツートーンさん、「Deplick Pomba いいじゃありませんか。取り置きお願いします!」by 深沢美樹さんのご注文、って、関係ない?〜ファブレガスの伝統解釈&ヴァイタルさ、ワタナベのファルセット&緩急使い分けのメロウ or ハード…、で、このデプリック、いかにも中部アフリカならではの繊細な歌声&新鮮な生音アレンジ!コレは気持ちイイですね。…ということで、近年、新しい世代のスター続出キンシャサ・シーンですが、シーン全体としての活気が伝わるとともに、なんか、面白いことが始まりそうな予感アリですな。で、このデプリック、その曲構成の緻密さも歌を生かす展開、歌心に感じ入り、ファースト一発でファンになってしまいました&大器と見ています。