木崎音頭保存会, クラーク内藤 / 木崎音頭

俚謡山脈監修の民謡シリーズ第三弾、今度は群馬だ!異常なブースト低音と歪んだ木霊が渦を巻くヘヴィーウェイト盆踊り決定版「木崎音頭」を、現地保存会のオリジナル版と当世TRAP版の新旧ダブルでリリース。これで貴方の民謡観が覆る!?

我が国で初めてレコードになった民謡であり、民謡界最大級のダンクラとして親しまれる「八木節」、その直接的な源流が群馬県太田市新田木崎町に今も伝わる盆踊り唄「木崎音頭」だ。この曲がとにかくヤバい。その危険なド迫力の前にはどんな民俗音楽系ダンス・チューンも霞んでしまう正にキラー・オブ・キラー!スタジオでEQ調整を間違えたか?と思わず耳を疑ってしまう歪んだ低音と異様な残響に彩られたマッシヴなロウ・ビート。そして色街の夜に生きる飯盛女(注1)のストーリーを赤裸々に綴った口説き形式(注2)の歌詞。これはシカゴで生まれたゲットー・ベースでも、アトランタで生まれたトラップでもない。北関東の生活の中で育まれた日本民謡なのだ。

今回我々は木崎音頭保存会の協力の下、盆踊りの夜の喧騒を閉じ込めた昭和55年と56年の現地録音版をリマスターして収録。そこに新しい試みとしてクラーク内藤による新録の木崎音頭を併せて収録した。ガレージ・パンクをサンプリングしたトラックでラップし、ゴルジェ界隈でも活動するMC/トラックメイカーのクラーク内藤は、ボ・ディドリーとベース・ミュージックを「3分間のR&R」というタームで接続するセンスの持ち主。俚謡山脈×クラーク内藤の共同作業は当世風のトラップ・ビートにスウィートなシンセを添えた現代版の木崎音頭を生み出した。これは俚謡山脈がSoi48のパーティーで行っている「民謡をターンテーブルに乗せて爆音で鳴らす」という行為の延長でもあり「新しい民謡の楽しみ方」の提案だ。単にカッコいい音楽としてお楽しみ頂きたい。

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注1:飯盛女(めしもりおんな)
かつて日本の宿場町で家事労働と性労働に従事していた女性のこと。木崎は日光例幣使街道の宿場町として栄え、多くの飯盛女が越後より奉公に来ていた。その飯盛女たちが越後から持ち込んだ新保広大寺節が木崎音頭の元唄である。

注2:口説き形式
7-5もしくは7-7の単位を繰り返し、長時間演唱される楽曲(詞)の形式。長編の物語を歌にする遊芸人の芸能や、トランス状態を生むため夜を徹して行われる盆踊りなどに多く見られる。木崎音頭は7-7-7-7を一単位としている。
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監修・解説:俚謡山脈
装丁:高木紳介(Soi48)
+ 解説/歌詞/貴重写真掲載
+ 日本語・英語表記

TRACKS:
1. 木崎音頭(1980)唄と演奏:木崎音頭保存会
2. 木崎音頭 =インスト=(1981)演奏:木崎音頭保存会
3. 木崎音頭(2018)唄と演奏:クラーク内藤
4. 木崎音頭 =インスト=(2018)演奏:クラーク内藤

〜以上、メーカーインフォよりONDO

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