2004年12月15日
年末年始のアナログ入荷状況から〜レアー盤&定番からオススメ盤まで!その1
アナログ情報が、相変わらず少ない!という貴兄のために、年末年始のオススメ・アイテムを紹介しましょう。千〜二千円代から3万円代(?)まで、レアー度もジャンルも価格帯もメチャメチャですが、それぞれに楽しんでいただけるアイテムばかりだと思うんですが、いかがなものでしょう...。
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まずは、ブラジル関係から...。最近、あまりブラジルもの中古LPを積極的に入れてなかったんですが、やっぱり、ブームに関係なく探されているお客さまからリクエストも多いので、またレアーなもの/渋いもの取り混ぜて入荷に努めようと思っています。年末にもう1回入荷ありますので、できたらチェックしていただけると幸いです。よろしくです。
ところで、<1> SAMBRASA TRIO / EM SOM MAIOR は久々の入荷となります(というか、何年か前に一度だけ入荷したことありますが、かなり状態の悪い盤でしたから、ジャケ/盤ともいい状態で入って来たのは初めてです)。エルメート・パスコアル&アイアートを擁したジャズ・ボサ・トリオ1965年作〜どこか実験的な先鋭さを感じさせる内容は、エルメートならでは、ということになるでしょう。<2>
も、再発LP出ましたが、珍しいオリジナルです。JOSE
MAURO / OBNOXIUS 〜変拍子とストリングスとホーンズに囲まれ、仄暗くリリカルな男女ヴォーカルが響きます。アナ・マリア・バイアーナ、ドン・サルヴァドール、パウロ・モウラ他参加で、ガヤのアレンジです。〜エドゥ・ロボをもう少しマニアな内省男にした感じ?LPの状態に関しては、盤の方はOKですが、ジャケはややコスレあります。
<3> もレアーでしょ...、CD複刻はありましたが、オリジナルLPはなかなか見つかりません。ジャケ/盤ともイイ状態です。RADAMES
NA EUROPA COM SEU SEXTETO E EDU 〜1960年録音=ラダメスのピアノとシキーニョのアコーディオン!そしてヴォーカル、ハーモニカ&ドラムとベース〜ヨーロッパ公演を記念しての録音ですが、当時として、世界的にも最もモダーンでお洒落なセクステットの一つだったことは間違いないでしょう。サンバ&ショーロ風のエッセンスがラダメスならではのスタイルに昇華されています。<4>
は、サンバ系のSWWですが、その数多いアルバムのうち、もっとも充実していると思われるのがこの1973年作、アレンジはテオ・ジ・バロス!ABILIO
MANUOEL / VELHO DE GUERRA 〜透明感がたまりません。ジャケは経年の黄ばみあり、盤は VG+ ぐらいでしょうか。<5>
はシヴーカの70年代フランス=バークレイ録音、あの独特なスキャット&アコーディオンを前面に、ボサ〜ノルデスチ&グルーヴィーなラウンジ・スタイルをきっちり楽しませてくれる人気盤
" RENEDEZ-VOUS A RIO " です!ジャケ/盤とも問題無し。<6>
ノナート・ブザールの1980年録音〜NO BALANCO JOVEM DE NONATO E SEU CONJIUNTO 相変わらずポップでグルーヴィーなダンス曲を満載しています!盤/ジャケともに良好。
<7> ボサ・ジャズ・トリオ人気盤ですが、やっぱりジャケットがイイんで、つい載せたくなりますね〜1965年作
SAMBALANCO TRIO セカンドです。ジャケは良好ですが、ところによってチリ・ノイズ、で、比較的お値段おさえめになってます。<8>
は1978年作コンチネンタル盤で PAURO ANDRE BARATA / NATIVO 〜ファファ・ジ・ベレンがゲスト、アレンジはジョゼ・ブリアモンチ!あまり知られてないSWWですが、アップ&スロウともにストリングスとパーカッションのコントラストがイイ感じ〜頑固そうな顔のわりに癖のない自然な発声でギターを弾き語り、コンチネンタルならではの細密なアレンジを活かします。盤質ジャケとも、ほぼ問題ありません。
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次はラテン関係、まず <9>
SAPO 〜西海岸のラテン・ロッカーズ1974年の人気盤です。サンタナの弟ホルヘやマロのメンバーともシスコの高校で同級生だったという、リカルド・ビーンが結成した由緒正しきラテン・ロック・バンドですが、マロやサンタナと較べても、よりラテン濃度が高いところがGOODですね。盤/ジャケとも、特に問題無しです。
<10> は60年代前半〜プレ・ブーガルー的なNYラテン・セクステット、あのラテンDJ必携?”マンボ・オヴ・ザ・タイム”収録の
JOE CUBA / DIGGIN' THE MOST オリジナル・シーコ盤でシュリンク付き、久々に盤もジャケもニア・ミントな状態で入荷!<11>
も 60's ブーガルー・マニアに名高いメリー・ルー盤 (2nd press) RAPHIE MARTINEZ / COOL
MAN ですが、必殺のデスカルガ「イッツ・アバウト・タイム」も見逃せませんね〜状態良好。<12>
も、再発もあったデスカルガ人気盤、ペルー出身のコンガ奏者の60年代リーダー・アルバム= COCO LAGOS
/ DESCARGAS (J&M, US) 〜ピアノでアルフレード・リナーレス参加という点で、ポイントが高いLPです。VG+/VG+
といった状態。
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はキューバ〜1950-60's フィーリンの立役者=ホセ・アントニオ・メンデスのアレイート盤、フランク・エミリオ/ピアノほか、ジャジーなコンボを従えて、大人のカンシォーン歌い綴ります。もっともっと評価が高まってイイ人だと思うんですが...。JOSE
ANTONIO / ESTE ES (LPA 1017) 〜初めて、良好な状態で入荷しました! <14>
もキューバ、60's 録音で、チューチョ・バルデス&ピアノ・コンボのパルマ盤!同内容ジャケット違いのアレイート盤も入荷しています。
"JAZZ NOCTURNO JAZZ" (LP 1010) 〜デスカルガを中心にキューバならではのクールさ、聴かせます。VG+/VG+
キューバ盤としてはかなり良好な状態でしょう。
そして <15> こちらもレアーですねえ...。CHAPOTTIN Y SU
CONJUNTO / LA GUAPACHANGA (LPA 1018) アレイート盤です。ジャケ写のチャポティーン、いい顔してますねえ。歌はもちろんミゲリート・クニー!(タイトルからしても)60年代初めの録音になるアルバムでしょう。状態良好。
<16> はソノーラ・マタンセーラのシーコ盤10インチLP!珍しいですよね...、音源の方はSP複刻集というか、セリア・クルースやダニエル・サントス、ボビー・カポ等、きら星のようなスター歌手をそれぞれ集めたベスト的内容ですが、いいジャケット!しかもニア・ミント状態〜SONORA
MATANCERA / DESFILE ESTELAR CON LA (SLP 55) 。
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ここからはカリブ関係、で、<17>
ですが、これはレアーですねえ!内容的には、アリオン・レーベルからも何枚かLPを出していた〜カリブ出身のクレオール系ギタリスト=ジェラール・ラ・ヴィニー楽団による60年代初め頃のビギン・アルバム/パリ録音なんですが、なんと、仏シングル盤で3曲しか録音が無いとされていた〜あの1959年カンヌ・グランプリのフランス映画「黒いオルフェ」で一躍有名になった美人女優、マルペッサ・ドーンが参加して歌ってます!これは発見です
!! ...とはいえ、いったい何人の人が驚いてくれるのか心もとないんですが。で、マルペッサとフレンチ・カリブの関係は?と言えば、実は彼女は、北米/カリブ/南米/ブラジルのアフロ文化研究家にしてダンサー、振り付け家=キャサリン・ダーナムの舞踏団出身だったんですね。要するに、南部出身のクレオール系アメリカンの出自だったと想像することもできて、だとしたら、マルチニックやハイチの人たちとは縁戚関係ですから、まあ、ビギンやシャンソン・クレオールを歌っても全然、不思議ナシ!ということで、勝手に結論を出してしまいましょう...。GERARD
LA VINY AVEC MARPESSA DAWN / LA CASE A LA CANNE A SUCRE 〜というわけで、タイトルには“カンヌ”の文字も。しかし美人だし、その上、イイ声だなあ...。ところで、ついでと言っては何ですが
<18> も女性ビギン歌手のEPでフランスRCA盤〜 MOUNE DE RIVEL
/ CHANSONS DE ILES です。カリプソなんかも歌っていて、キュートです。<17>
<18> ともにジャケ/盤の状態は良好です。
<19> は言わずと知れたハイチの打楽器奏者、チ・ロロの米リクエスト盤〜代表的なLPですね。この盤も最近は全然、見かけなくなりました。
"TI RORO AND HIS VOODOO DRUMS" 〜状態は VG+/VG+ といったところです。そして
<20> が、またまたレアーなんです!こちらもハイチ〜コンパの創始者と目されるヌムール・ジャン・バチストの
IBO-102 !! 実は以前にも、ヌムールのハイチ/イボ・レーベルの初期盤を売ったことがあるんですが、今、ちょっとナンバーが思い出せなくて、確か
IBO-103 あたりだったような気がするんですが...。で、そのLPもそうだったんですけど、ジャケットには安っぽい印刷の紙が糊で貼ってあるだけです。やっぱりサックスを吹くヌムールの白黒写真が印刷されていて、本盤と同じような体裁でした。けれど、確か裏ジャケは真白だったと記憶してるんですが、本盤には裏にもメンバーの並ぶ白黒写真を印刷した紙がベタッと貼ってあります。少し豪華だ...。が、しかし、中身ラベルには
REX-66, IBO RECORDS とある。いや〜謎ですねえ、ハイチの人のすることは。イボ・レーベルのディスコグラフィーでもあれば、曲名から調べはつくんでしょうけど、少なくとも、未だCD化されていない50年代末頃の音源だとは思うものの、"LES
DERNIERS SUCCESS DE NEMOURS - YASSE" 〜謎です。盤質は、まあ良好です。
<21> も、なかなかレアーです。60年代の“グローヴ・スタイル”とも言われる“キャピタル・オヴ・ザ・ワールド”のハイチ編!以前、オーディーブックからリリースされていた「ハイチ音楽入門」なんかにも使われていたLPですね。チ・ロロやチ・マルセル、チ・レネなどによるヴードゥーやララのドラム・アンサンブルが聞ける貴重盤です!
" HI-FI HAITIAN DRUMS " (CAPITAL, US)〜状態良好です。 <22>
も引き続きハイチ〜1986年の名盤ですね。コンパ一色だったハイチの音楽シーンに、突然変異的にカーニヴァル系ダンス・リズムの“ララ”をベースにした本作表題曲「ララマン」一曲で、結果的にその後の大きなウネリとなった“ミジック・ラシン”ムーブメントの最初の導火線となりました。初めて聴いた時は、やはりブッ飛びましたねえ。サニー・アデにも匹敵する格好良さだったわけです。いや懐かしい話です...(オヤジだ)。なぜかCDは以前、わが国のP−ヴァインからリリースされただけ、しかも、とっくに廃盤、今のところ、アナログを見つけて聴くしかありません。
MINI ALL STARS / RARAMAN (MINI RECORDS) 〜ジャケ/盤とも問題なしです。
<23> は南米カリブ海沿岸のスリナム出身、60年代に人気を得た人、のようです。スリナムというと元オランダ領、人口の半分くらいがインド系〜インドネシア系住民なので、当然、タブラ・ビートがグンダンと競ってラテン・パーカッションしているような、ギンギンのご当地音楽がある、というのは全くの嘘ですが、いわゆる“カセーコ”という〜トリニダードのカリプソやベネズエラのガイタにも似た部分のあるダンス音楽が有名です。ALBERTO
/ MIE AWIETIE SRANANG 〜本盤もそのカセーコ中心の内容、とは言えオランダ録音だからでしょうか、どこかエキゾティックなムード漂うカリプソ風トロピカル・ダンス歌謡といった雰囲気で、楽しいアルバムです。ジャケ/盤とも良好です。
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は初入荷のトリニダードRCA盤 "TOP CALYPSONIANS" (LPB-3018) 〜カリプソ・オムニバスです。既にジャンプ・アップ時代=60年代も半ば頃の音源集らしく、ロード・メロディーはともかく、他、あまり馴染みのないカリプソニアンが並んでいるところが魅力です。キング・ファイター、マイティ・パワー、ナップ・ヘプバーン、マイティ・ボンバーなど。内容的にもジャンピーなダンス・カリプソばかりですから。<25>
もカリプソ・オムニバスで、 " CALYPSO CAVALCADE VOL.II " (SLP 735)
〜 米リクエスト盤になります。こっちの方が内容的にはオールド・ブリゲード=古参のカリプソニアンが並んでます。ライオン、メロディー、マクベス、インヴェイダー、キチナーほか。これもいいジャケットですね。2点とも状態は良好です。
そして <26> <27> は、当店では、あまり力を入れて品揃えしているとは言い難いレゲエのオリジナルLPです。新譜/リイシューLPに関しては、特にダブを中心にそれなりに品揃えして来たつもりですが、まあ、たまには入荷しているということで、覗いて見ていただければ幸いです。<26>
ソウルフルなヴォーカをステディなビートに乗せる〜 KEN BOOTH / LET'S GET IT ON (TROJAN ,
UK '74 ) <27> 「シャフト」ほかメロウ&ファンキーなカヴァー満載の〜
BYRON LEE AND THE DRAGONAIRES / REGGAY HOT COOL & EASY (TROJAN,
UK '72) =やはり、ともに状態は良好です。
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上の6点は中南米の入荷アイテムから、選んでみました。<28>
はテックス・メックスの鬼才/スティーヴ・ジョーダンの1986年作、名曲「ラ・クンビア・デ・チョン」=クンビア風ボサ・ナンバー!?収録のアコーディオン・アルバムです。STEVE
JORDAN / TURN ME LOOSE (RCA INT. US ) 〜ディレイのかかったアコの音色が、涼し気なんだか暑苦しいんだか...、いかにもチカーノっぽいミクスチャー感覚が横溢した定番ですね。これも現在CDが無いんじゃないでしょうか?ジャケ/盤質とも良好。<29>
はベネズエラの人気ラテン・グループ=マンゴーの1981年作 " MANGO " (YVK,VENEZUELA)
〜ジョー・クーバとオチョとグァコを足して3で割って、よりグルーヴィーにした感じ?とりあえず、ヨーロッパあたりのラテン系DJの間では引っ張りダコのLPです。残念ながら状態は
VG/VG くらいでしょうか、でもDJプレイには特に差し障り無いでしょう。抑えめのプライスをつけました。ベネズエラならではのインテリジェンスなアレンジの中、パーカッション&ヴァイブのインター・プレイがクールですね。
<30> はグスタボ・サンタオラージャが在籍していたことでも知られるアルゼンチンのジャズ・ロック・グループ1977年作です。
ARCO IRIS (CABAL, ARGENTINA) 〜冒頭のパーカッション・トラック迫力あります!
ジャケ、やや黄ばみありますが、盤とともに良好。<31> ベネズエラのサウンド・スタイリスト/アルデマーロ・ロメロ率いるオンダ・ヌエバの70年代メキシコ録音〜MONA
BELL Y ALDEMARO ROMERO / LA ONDA NUEVA EN MEXICO (MUSARTO,MEXICO)
メキシコ盤のみのプレスでニア・ミント状態、おそらく現地の女性歌手だろうモナ・ベルをフィーチュアーしての、フィメール・ラテン・アルバムとなっています。なかなか見かけない盤だと思います。
ほか、アルデマーロの「ラ・オンダ・マキシマ」も入荷中!
<32> こちらはコロンビアから、マンボ系楽団のスタイルをいち早くクンビアへ導入した功労者=ルーチョ・ベルムデスの米コロンビア盤
LUCHO BERMUDEZ Y SU ORQUESTA / THE EXCITING TROPICAL DANCE RHYTHMS
OF COLOMBIA 〜こちらも珍しいLPですね。60年代半ば頃、楽団として最盛期のクンビア/トロピカル・スタイル満載のアルバムです。
<33> は、フランスへ渡り成功を収めたアルゼンチン出身のフォルクローレ・グループ=ロス・カルチャキス、最初期の10インチLPで、アタウアルパ・ユパンキの作品カヴァー集となっています。
LOS CALCHAQUIS / CHANTENT ATAHUALPA YUPANQUI 〜フランスのシャン・デュ・モンド盤、状態良好です。コアなフォルクローレ・マニアにおすすめ!
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