JOSE ANTONIO MENDEZ / ESTE ES 　
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革命後、メキシコからキューバに戻ったホセー・アントニオ・メンデスが、ハバナのパナルト社に残したアルバムの複刻です。パナルト・レコードは1962年頃まではキューバに留まっていたとされますが、キューバ危機の後に撤退、その後、本作はキューバ国営アレイートからリリースされました。往時、日本ではホセー・アントニオのＬＰで一番有名だった作でしょう。特筆すべきは、ホセーアントニオが盟友 / 盲目のピアニスト、フランク・エミリオと録音したアルバムの前半〜フランクの柔らかい感触の右指が動きすぎないピアノと、ホセー・アントニオのスモーキー・ヴォイスが素晴らしくフィットしています。やはり歌の国メキシコよりも、踊りの国キューバらしい出来上がりの曲もあり〜チャチャチャやマンボ風のアレンジも聞くことができますね。あるいは、ギター弾き語り＆ピアノというスタイルにおいても、気心知ったフランクとならではの、素晴らし呼吸で演じられています。そして後半では、革命後のキューバで随一とされるコンダクター、ラファエル・ソマビージャのオーケストラをバックにホセー・アントニオは歌っています（〜アルバム全編、なぜフランク・エミリオとともに録音しなかったのか、それがちょっと残念な気もしますが...）。〜当方、エル・スール・レコーズでリリースさせていただいている『フィーリンの真実＆誕生』2枚と、この『エステ・エス〜』が、ホセー・アントニオのベスト３枚のアルバムであることは確かでしょうね。オススメできます。しかし、日本だけですね、ホセー・アントニオのＣＤが3枚も出ている国なんて！