2007年10月30日 トルコ最新盤 2点追加入荷しました!
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SEVVAL SAM / ISTANBUL'S SECRET WITH SEVVAL SAM (KALAN) CD ¥2450
う〜ん、ずいぶん感じが変わりましたね、中ジャケの写真でタバコ吸ってるし...。その06年のファーストのジャケ、崖っぷちに立って切ないアナトリア民謡を歌いあげていた彼女は今いずこ...、なんちゃって、ま、歌手でもありながら、女優さんでもあるというシェヴァル・サム嬢ですから、いろいろあるんでしょうね、引き出しが...。そう、この新作、まったくジャケットのみならず内容も大変身という感じで、ま、とりあえず、以下、無断リンクですけど、試聴してみて下さい。<試聴 1> <試聴 2> <試聴 3> <試聴 4> <試聴 5>
どーすか?ミクスチュアーしてるでしょ、けっこう大胆に...、クォリティーも高いし、もちろん歌声も悪くありません。もともと、この人は、トルコ民謡からポップ、ジャズ、ロック、ダンス系までなんでも歌いこなせる歌い手だったということですが、今作では、スペイン、イギリス、アメリカ、フランス、ポルトガルといった国から招かれた様々な音楽家たちとのコラボレーション作品になっています。多彩で奥行きのある音楽性を感じさせるだけでなく、センスの良さが決め手でしょうね。参加ミュージシャンには、ラディオ・タリファの中心人物、ベンハミン・エスコリーサ、シベリー・コーポレーションのロブ・ガーザ、映画『バベル』のサントラにも参加していたブランキート・マン、そしてUKのダンス系ユニット、アップ・バッスル・アンド・アウト(アレンジにも全面協力)ということで、こうしたコラボレーション・アルバム、今まで、トルコには有り得なかったわけで、カラン・レーベル専属の若手民謡歌手かと思っていたシュヴァル、いきなりトルコ・ポップの最前線に躍り出た観があり!
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☆ MERCAN DEDE / 800 (DOUBLEMOON) CD ¥2450
現在で言うところのアフガニスタンで生まれ、現在で言うところのトルコはアナトリアで亡くなった13世紀のペルシャ語詩人にして哲学者、宗教家、ジャラルディーン・ルーミーの生誕800年を期して、メルシャン・デデがリリースした新作です。気合い入ってますね。これをやりたかったんでしょうね....。
ルーミーの死後、その追随者達により、ルーミーの霊廟を中心地として始められたメヴレヴィー教団は、今日でもトルコのスーフィーズムの中心的教団として、様々な経緯をへながら存続しています。白いロングスカート状の衣装でくるくる回転するセマー(旋舞舞踏)は日本でも有名ですが、そうしたセマーのバックで吹かれるネイ(葦笛)を中心としたスーフィー音楽を、メルシャン・デデは永らく今日的な感覚で演じて来ました。
その今日的な音感と、ルーミーの詩、古くからのスーフィー音楽をミックスしたこの作、これまでのメルシャン・デデの歩んで来た軌跡が、一つの到達を迎えたこと教えてくれるでしょうか。ギョクセル!の語りとチェザのラップ、そして柔らかなジプシー系のブラスに、幽玄な音色のネイやウード、ケマンチェによるスーフィー音楽が重なる冒頭の曲で、もう、ノックダウンですね...。日頃、こうしたインスト/インプロ系音楽に、あまり馴染みのない方でも、古くからのスーフィー・ミュージックを踏まえたメルシャン・デデの説得力のある演奏、聴き応え充分だと思います。オススメできます。ジャケットのアート・ワークも、これまでで一番素晴らしいですね。
2007年10月13日 お待たせしました!トルコ新譜セレクション、久々の入荷です!
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<1> OZLEM TANER / TURKMEN KIZI (KALAN) CD ¥2450
新人なんでしょうか?トルコ音楽の良心、カラン・レーベルが送り出した若手女性歌手のアルバムですが、カルデシ・チュルクレール→アイヌール→フェリアル・オネイといった路線上に送り出された新作、と言っていいでしょう。しっかし美人ですねえ...、情も深そうですねえ?ハア〜(タメ息)。アイヌールほど、アクが強くなく、フェリアルほどアヴァンギャルドでもなく、通りよく澄んだ、そして芯のある民謡系のイイ声を聞かせてくれますよ。まずは、以下、試聴もできるし、ライヴ映像もありますので、無断リンクということで...、ちょっと楽をさせていただきしょう。
http://jp.youtube.com/results?search_query=ozlem+taner&search
どうですか?イイ声でしょう?美人だし、サズもメチャメチャうまいし...。表題が『トルクメンの娘』ということですから、トルコ〜イラン〜イラクに住まう少数民族、トルコではその多くが今も遊牧生活を送るというトルクメン人の娘なんでしょうね、きっと(トルクメニスタン人と言語的には共通するとのこと)。で、その歌のあり方が、どのうようにトルクメンなのか、まあ、正直なところ不勉強でよくわかりませんが、このデビュー作では、どこか欧州レトロ・プログレ感も漂うカルデシ・チュルクレール直系のアコースティック・ベースのバックで、透明かつ伸びやかな歌声を聞かせてくれます。オススメしましょう。
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<2> BABA ZULA / KOKLER - ROOTS (DOUBLEMOON) CD ¥2250
ババズーラ新作が入荷しました!エレキ・サズのデュオ&即興風プレイと、パーカッション&リズム・ボックス風の打ち込み、そして曲によって女声歌がつくだけの、ラフ&サイケ&ライヴ感覚溢れる作りですが、それだけに何というか、アシッドですねえ。ジェリー・ガルシアのライヴとか、英国のアシッド・フォークなんかを連想させる内容かとも思います。もちろん、ベリーダンス系ビート、オリエンタルなメロディーを基本とした演奏ですが、彼ら本来のインプロ系ジャム・バンドの姿勢に回帰したようなアルバムと言えるかも知れません。で、全29曲、5秒だけの曲なんかもあって、結構、めくるめく雰囲気がジワ〜ッと伝わって来る構成です。この春の来日で意気投合?日本人ダブ・マスター内田直之も3曲で参加して、強力な音を聞かせてくれます。ジャケはライヴでお絵かきしていたジュランの手によるものだそうで、このジャケからしてアシッドですね。
http://www.myspace.com/babazula
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<3> VARIOUS ARTISTS / DOUBLE MOON REMIXED (DOUBLEMOON) CD ¥2250
ババズーラ/メルシャン・デデ/ブルハン・オチャル/スマッジ/セリム・セスレほか、ルダブルムーン・レーベルが世に送り出した人気アーティスト達の人気トラック全15曲を、かなり無名?と思われる在イスタンブール若手DJ&在欧トルコ系DJ、あるいはトランス・グローバル・アンダーグラウンドといった面々がリミックスしたニュー・アルバムです〜これが、最新のトルコ=クラブ音楽シーン事情だ!と言ってしまっていいんじゃないでしょうか?なかなかスリリングな展開です。
<4> GEVENDE / EV (BAYKUS) CD ¥2150
2006年作品、ライヴではババズーラ/ダブルムーン関係のミュージシャンもゲスト参加しているそうですが、イスタンブルール界隈では最近、注目の“若手ジャム・バンド”だということです。これがデビュー作になるそうで、なるほど、なかなか聴き応えありますね。オルタナティヴかつバルカン&ターキッシュ系ルーツ・ロック、という感じでしょうか?ヴォーカルは非メリスマティック、トルコ初のマヌ・チャオ系とでも言えそうです。ババズーラ来日時に、メンバーが今トルコでオススメのバンドは、このゲヴェンデだと言ってたそうですよ(by TFJさん情報)。ギター&ヴィオラ、トランペット、ベース&ドラムスの5人組、曲により、ブラス・バンドや民俗弦アンサンブルや、タブラやダルブッカなどのパーカッション群等々〜約20人のミュージシャン達がフォロー参加しています。ジプシー系の旋律を紡ぎ出すトランペット&ヴィオラの絡みを前面に、曲想の多彩さも相当なものです。ジャケットもイイ感じですね。
http://jp.youtube.com/watch?v=nXucWIhJhYA
<5> SASKA / SOKKUR SASKA (ELEC-TRIP) CD ¥2150
こちらは2003年作、旧譜初入荷ということになります。こちらも、ババズーラ来日時のオススメ・バンド、ということで、一癖も二癖もある4人組、ユーラシア〜中央アジア〜シベリア(キルギス/古代チュルク/カザフ/イラン系オセット/アルタイ・キジ等々)のフォークロアを演奏するトルコ人若手バンドということですが、何というルーツ指向でしょうか?トルコ人のルーツは、11世紀頃にトルコ内陸部のアナトリアへ、中央アジアから移り住んだ人々とされていますが、そこまで遡るか!?という感じですね...、と言うより、そんな民族の歴史をフィクショナルに楽しんでいる風にも感じられますが、とりあえず、こちらもアシッドです。ババズーラ新作のムードにも、やや近いでしょうか?各種民俗的な弦、口琴やホーミーなども駆使し、ほぼアコースティックな音作りながらアブストラクト、ヴォーカルは裏声、どこか、スラブやモンゴル風にも聞こえながらも、しかも偶然とは思えないほどにホリー・モダル・ラウンダーズ指向です... !? いや〜、謎めいたバンドです....。
☆無断リンク→ <試聴1> <試聴2>
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<6> NIRAN UNSAL / IYI NIYETLERIM (SM) CD ¥2250
このアルバムが3作目くらいになるんでしょうか?トルコ若手女性2007年作〜リミックスやインスト・ヴァージョンを含んで全9曲ということで、実質7曲という、ややミニ・アルバム的な内容ながら、これはなかなかオススメできるCDです。陰影の深いハスキー・ヴォイスと、サズを中心としたトルコ色濃い弦楽器アンサブルがたっぷりと楽しめるトラディショナル路線!ギリシャのライカなんかにもつながる歌謡感覚ながら、やっぱり、よりアクのあるメリスマティックな歌い口がぐっと来ますねえ...。
☆無断リンク→ <試聴1><試聴2>
<7> CEYLAN / SANA SOZ (OZDEMIR) CD ¥2250
ジェイラン、子供時代から歌ってますからねえ、既にヴェテラン、ハルク系の女性歌手ですが、この新作、聴き応えあります。ギュライのヒット以降の、近年の傾向かと思われますが、サズとネイをフィーチュアーしたほぼ伝統的な感触のバッキングに終始、いかにもトルコらしい雰囲気の中で、切々としたメリスマを重ね、演歌なムードを醸してくれます。不況に苦しんでいるというトルコのポップ音楽シーンの中でも、こういう実力派が、息の長い活動を続けているところが、やっぱり、さすが、と思わせる音楽大国ですねえ...。
http://jp.youtube.com/watch?v=BP-bDDL1fdM
<8> PETEK DINCOZ / YOLUN ACIK OLSUN... (EROLKOSE) CD ¥2250
特に、美人が好き、というわけでもなく、往々にして美人というものは中身が極端に薄かったり濃かったりするもので、けっこうめんどくさいから近づかないようにしているんですが(というか、近づくチャンスもないんですが)、でも、それが歌い手さん相手の場合は、朝な夕なにCDを聴いて、ひどく身近に感じながらも手痛い被害をこうむるわけでもなく、勝手に好きだよ〜とか言っていればいいわけですから、やっぱ美人がイイ、という考えも成り立つわけで、このアラベスク/サナート系若手人気女性歌手兼女優さん、ペテキ・ディンチョズの、いかにも、めんどくさそうな美人ぶりも、まあ、許せますねえ....??って、何のことやら...、で、軽快かつシックな打ち込み系バッキングの中で、けっこう妖艶な歌い口、ポップに聞かせてくれます。
←click !!
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<9> MAUAMMER KETENCOGLU & 〜 / BALKAN JOURNEY (KALAN) CD ¥2250
ブレナ・マクリモンは抜けてしまい、女性歌手は一人になってしまいましたが、その分、地味な味わいで、今作においても、バルカン〜ギリシャに通じるトルコ系ルーツ・ミュージックを端正に聞かせる“アイデ・モリ”の新作が届きました。今作では、アイデ・モリとは名乗らず、男声&アコーディオン/女声&マンドリン/クラリネット&サックス/男声&パーカッションと、それぞれ4人の共同名義アルバムとなっていますが、基本はアイデ・モリと一緒ですね。淡々と、生音のみで、フォークロアなアンサンブル&ヴォーカル/コーラスを楽しませてくれます。小アジアからバルカンに続く、ノスタルジックな音楽の旅。ジャケットは古き日のバルカン急行でしょうか?
<10> VARIOUS ARTISTS / YILDIZLARIN ALTINDA (KALAN) CD ¥2350
カラン・レーベルによる、一部で人気を呼んでいる、らしい、復刻シリーズ3作目〜1960/70年代のトルコ映画サントラから、ボリウッドに負けじと並ぶイケイケ・ターキッシュPOP&ロマン溢れるターキッシュ演歌&スリルに満ちたターキッシュ・アクション系リズム歌謡などなど、変に懐かしい歌もの満載のコレクション!
<11> VARIOUS ARTISTS / HARMAN, TURK HALK MUZIGI SERISI (ODEON) CD ¥2550
オデオン音源を使用した1960〜70年代初めのハルク集、となっていますが、いわゆるハルクとは聞こえない曲も多く、民謡/民俗音楽/古典音楽/都市の大衆音楽が渾然一体となって発展して来たトルコらしい、スタイルを限定しにくいレトロ歌謡集となっています。男女歌手達が、主にサズを中心とした簡易なバッキングで、素晴らしい歌声を聞かせてくれるわけですが、中にはタハリールを聞かせる歌手も複数収録、そして加えて、その音の良さ、オデオン録音ということで、マスターからきっちりとデジタル・マスタリングされ、新録のようにも聞こえます。これはオススメできます。
<12> VARIOUS ARTISTS / HOMEGROWN ISTANBUL (KOLAJ) CD ¥ 2150
RH Pozitif (=ダブルムーン関連の音楽出版社)傘下の新レーベル KOLJ から、意欲作の登場です。アコースティックかつメロディック、かつトラッド感覚溢れるターキッシュ・ミクスチュアー・ナンバーが15アーティストにより15曲、新録で並んでいます。スリム・セスレ、ブルハン・オチャル以外は、ほぼ日本では知られていないアーティストばかりですが、アナトリアのフォークロアや、クレズマー、ジプシー系、あるいはサナートやハルク系等の歌もの、もしくはワールド系と名指してもいいような自由なミクスチュアー・トラックも並びますが、それぞれに聴き応えあります。アルバムのコンセプト自体が、イスタンブール賛歌を謳っていますから、抜き出るような個性的なトラックは収められていなくて、逆に、イスタンブールの若手音楽家たちによる、伝統的なイスタンブール音楽への愛情が綴られているような新録競演集となっています。オススメできます。
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<13> GOKSEL / AYDA YURUDUM (SONY) CD ¥2250
http://jp.youtube.com/watch?v=HJ55pdhU1JY
<14> GULSEN / AMA BIR SARKLA... (REC) CD ¥2250
http://jp.youtube.com/watch?v=1R5N9oNruUI
<15> HANDE YENER / NASIL DELIRDIM ? (EROLKOSE) CD ¥2250
http://jp.youtube.com/watch?v=yZo_q1rnPMg
<16> EMEL / EGLENILECEK KIZLAR EVLENILECEK KIZLAR (DMC) CD ¥2250
http://jp.youtube.com/watch?v=ICDYAW042E4
<13> から <14> は、今年2007年の現地ポップ・ヒット作品ですね。新旧ちょっとドギツイ個性派人気女性歌手を選んでみました。
<13> ギョクセルは既に4作目、今作もOK!勝手な解釈と個人的な音感に100%頼ってトルコ音楽をロック化してくれます。相変わらず、可愛いんだか暗いんだか、よくわからない歌い口も健在です。70年代ターキッシュ・サイケ風の粋なギターも聞こえてます。自分で弾いてるのかなあ?
<14> ギュルシェン、しっかしケバイなあ、もともと露出度の高い若手女性歌手の一人でしたが、加えて、今作は群を抜いて派手、でもジプシー風味を取り入れた仄暗いバッキングと、セクシーなヴォーカルで、今作も魅せてくれますね!
<15> ハンデ・イェルネル、それにしても、この赤毛&下着姿、いいんでしょうか?イスラム圏ですよねトルコは、でも、いいんでしょうね...、ヒットしてるみたいだし。内容的には、相変わらずトランシーというか、ニューロマンティックスというか、往年のテクノ・ポップなムードも漂わせつつ、コンテンポラリーさにこだわった作り。
<16> エメル、コンテンポラリー・ポップ系のヴェテランですね、今回も楽しませてくれます。6曲入りのミニ・アルバム/ジャケのコンセプトがイイっすよね、おばさんですけど。
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<17> MURAT BOZ / MAXIMUM (STARDIUM) CD ¥2250
ttp://jp.youtube.com/watch?v=TTdGSjGAQJY
<18> MUSTAFA SANDAL / DEVAMI VAR... (SM) CD ¥2250
http://jp.youtube.com/watch?v=QrLinml0IBw
<19> SERTAB ERENER / THE BEST OF (SONY) CD ¥2250
<20> VARIOUS ARTISTS / 64 TURKCE SARKI (DMC) 4CD ¥3650
<17> は今トルコで一番人気!?タルカンを継ぐかと言われもする若手男性歌手の2007年リリース/デビュー・アルバム、勢いあります。昨年の大ヒット・シングル "ASKI BULAMAM BEN" も、もちろん収録しています。
<18> タルカンの永遠のライヴァル?ムスタファ・サンダルの2007年新作です。現地でも早速ナンバー・ワンを獲得するなど現在好調なセールスを記録中、クールかつワイルドな彼の歌が堪能できる1枚ですね。
<19> インターナショナルな活躍も期待されるポップ・スター、セルタブ・エレネルの最新ベストCDです。
<20> トルコの新旧・男女・人気歌手たちによる最近のヒット曲を、レーベルの垣根を越えて64アーティスト/64曲収録した4CDセット!カランからソニーまで、この4CDで今のトルコのポップ・シーンはひと渡りフォローできちゃいます、ね!?
*お問い合わせ等は“こちら”まで、お気軽にどうぞ。
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