EL SUR RECORDS New Arrival CDRecommended VinylRecommended Disc

How to OrderFrom StaffMap
 

 

From Staff

3月9日  大変、お待たせしました。<6>をのぞいて、すべて再入荷しました!

2007年1月22日  今年初めの新入荷オススメCDはトルコから、ということで!

ということで、今年初めのオススメは、...サラームはまだ帰って来てませんが、トルコから一足先に新譜/旧譜のオススメCDが入荷しましたので、ご紹介しましょう。(と書いた矢先に電話がありましたよ。無事、帰って来たそうです。トルコ〜イエメン旅行の知られざる音楽のお土産はあるのかどうか?期待しましょう...。)

<1><2>

<1> FERYAL ONEY / BULUTLAR GECER (KALAN)¥2250
<2> SEVVAL SAM / SEK (KALAN)¥2250

で、まずはトルコの伝統音楽系レーベル“カラン”が年末ギリギリにリリースした女性歌手2アイテム、どーですか、もうジャケットを見ただけで欲しくなるようなCDじゃありませんか?どうも、カランは国内市場よりも海外/特に欧州市場を狙いだした観ありですね...。当店がいち早く紹介させてもらったギュライ、アイヌールに続いて、この二人の女性歌手も、ちょっとした話題を呼びそうな気がします。<1> のフェリアル・オネイは、カラン・レーベルを代表するフォークロア系ユニット=カルデシ・チュルキュレルのリード女性歌手による初ソロ作です。プロデュースはカランの創始者=ハッサン・セルティクの手になりますが、カルデシ一昨年の充実アルバム "BAHAR" の感覚をもう一歩押し進めた〜リミックス風?発展形アルバムとでも言ったらいいでしょうか...。例えば冒頭の曲、聞き覚えあると思ったら "BAHAR" 冒頭の曲と同じでした。が、バックの音はまるでババズーラ vs スマッジ !?とでも言えそうな趣き...、エレクトリックなサズやバグラマーが、細分化され解体されたようなベリーダンス系、もしくはフォークロア・リズム系の打ち込みビートに絡み合って、まるで "BAHAR" をリミックスしたような印象が漂います。バックはもちろんカルデシ&カラン一派、普段は端正なアコースティック・アンサンブルを聞かせてくれる面々が、ダブルムーン周辺のミュージシャンに対抗するようなインプロ感覚に溢れた演奏を聞かせます。その勢いに乗せて、フェリアルの歌も、さまざまなトルコのフォークロア曲をヴォイス・パフォーマンス風に自由な唱法で演じます。やや実験的な作法が耳に残りますが、それも“新しさ”というものの証しでしょう。
対照的に、<2> のシェワール・サムは、古典/伝統音楽を端正なバックで瑞々しく歌う女性歌手。いかにもカランらしいプロダクションですが、切ないようなメリスマをたどるサラッとした声質が、純アコースティックな弦&打楽器アンサンブルによく映えています。バックの音も、決して重厚に過ぎず、ウードやカヌーン、トルコ的なクラリネット演奏&チェロ、ヴァイオリンも繊細に響き、時折ピアノも聞こえるなど、今日的な手法がさりげなく披露されています。...トルコでは、女優としても有名な若手だそうですが、今後も注目したい女性ですね。


<3><4><5>

<3> BURHAN OCAL & THE TRAKIA ALL STARS feat. SMADJ / OYNAMAYA GELDIK (DOUBLEMOON) ¥2250
<4> SELIM SESLER OGLAN BIZIM KIZ BIZIM (DOUBLEMOON) ¥2250
<5> MUSTAFA KANDIRALI (UZELLI) ¥2450

<3> 今年初めにリリースされたブルハン・オチャル最新盤です!トラキア・オールスターズとの共演作ですが、なんと、デュウードのDJスマッジがプログラミングで参加!また、これまでになく、男性もしくは女性によるりード・ヴォーカルがすべての曲につく展開です。オチャル一党のパーカッシヴなターキッシュ・ジプシー・ミュージックが、スマッジのさりげないエレクトロな味付けを得て、ハイパーかつカントリーサイドっぽい土臭いダンス・ミュージックに料理されています。個人的には、これまでのオチャルの作の中で一番気に入ってますよ。オススメです(トルコ帰りのサラームも、絶賛していました)。
<4><5>は、イスタンブールで活躍して来たジプシー系クラリネット・マエストロのCD作品ですね。最近、地元でも再評価機運が高まり、ソロ名義のアルバムがリリースされたわけですが、もともとアルメニアのドゥドゥークにも似た独特の音色が楽しめるトルコのクラ演奏、もちろんデキシーランド・ジャズや西洋クラシックで聞けるクラ演奏とはまるっきり違う奏法だし、バルカンあたりのそれとも微妙に異なる味わいが楽しめるわけで、これは注目したいところ。<4>ダブルムーンのセリム・セスレルは、ババズーラに参加していたり、ババズーラの女性メンバー=ブレナ・マクリモンと共同名義のアルバムを90年代末にリリースしていたりと(当店入荷済み)、既に日本でも名の知れた存在かと思います。この新録では、生楽器オンリーのトルコ系ジプシー・トラディショナルを変化に富んだ演奏で聞かせてくれます。どこか浮遊感のあるクラリネット・プレイがイカしてます。プロデュースはあのベン・マンデルソン!
一方<5> ムスタファ・カンドゥラル、当年とって76歳という大ヴェテラン/リヴィング・レジェンドです。分厚い写真満載ブックレットもついていて、新録&100曲の旧録音源からセレクション/リマスタリングされた編集盤だということです。60年代にはUS公演もした有名人とのこと、イスタンブールのタクシー運ちゃん向けラジオ局では、未だにヘヴィー・ローテーションされているそうですし、いわばジプシー・ミュージシャンのビッグ・ボスということになります。このCDも昨年リリースされるや、普通のポップ・チャートでも上位ランクインし続けている現地売れ筋CD、なにしろジャケットのインパクト!半端じゃないですよ。

<6><7>

<6> VOVA HAMSETSU GHAG / SONG OF HEMSHIN (ADA) ¥2450
<7> VARIOUS ARTISTS / "EYHOK" TRADITIONAL MUSIC OF HAKKARI (KALAN) 2CD ¥3450

う〜ん、申し訳ありません。<6><7>は、早くも品切れてしまいましたので、来月あたりの再入荷に期待していただきたいのですが、とりあえず、<6>はトルコに住まうアルメニア系少数民族の音楽を、現代的に演奏したアルバムです。クリスチャンということで、どこか清澄、そして勇壮にも聞こえる男声コーラスをメインとし、黒海風?というかアルメニア風の旋律とトルコ的な弦アンサンブルの繊細なミックスが楽しめる充実作となっています。アルメニア風カルデシ・チュルクレールという雰囲気でしょうか?
<7>こちらは、トルコ/イラク国境地帯ハッカリの高山地帯に住まうクルド系遊牧民によるコーラス&ヴォーカル・ミュージックをメインにした新旧フィールド・レコーディング集で、なかなか聴き応えある豪華ブックレット付(カラー写真も満載!)2CDです。個人的にはCD2の冒頭、弦弾き語りの馬子唄のような2曲のメリスマ使いにやられました。スゴイ!あの、江波戸昭先生にも絶賛試聴お買い上げしていただきましたよ。映画『酔っぱらった馬の時間』や『ハッカリの季節』を観て感動された向きには、必聴のCDでしょうね...。

<8><9>
<10><11><12>

<8> KARDES TURKULER / VIZONTELE TUUBA-0ST. (KALAN) ¥2350
<9> KARDES TURKULER / HEMAVAZ (KALAN) ¥2350
<10> KARDES TURKULER / VIZONTELE -OST. (KALAN) ¥2350
<11> KARDES TURKULER / DOGU (KALAN) ¥2350
<12> KARDES TURKULER / KARDES TURKULER (KALAN) ¥2350

う〜ん、申し訳ありません。<8><9><10><11><12>も既に在庫僅少です。早めに再入荷するよう努力致します。向かって左から、トルコのフォークロア・ユニット、カルデシ・チュルクレルの旧譜04年作/02年作/01年/99年作/97年のファースト、ということになりますが、その結成時から、少数民族の音楽を含むトルコ各地の豊かなフォークロアを演じて来たカルデシの、純アコースティック時代の表現の繊細さにうならされますね。当店でもベスト・セラーとなった "BAHAR" 2005年作は、確かに彼らにとってエポックとなる充実作でしたが、そこに至るまでのそれぞれのアルバムに聞こえるアイデアの多彩さも、また得難く響きます。それぞれの作にそれぞれのカラーがあって、好みはわかれると思いますが、特に<9><11>あたりがオススメということになるでしょうか。なお<8> <10>は同名タイトルのトルコ映画シリーズ・サントラ盤となっています。こちらも番外編的な面白さ〜情景描写的な音作りが面白いアルバム2作ですね....。

<13><14><15><16>

<17><18><19><20>

<13> NAZAN ONCEL / 7'N BITIRDIN (AVRUPA MUZIK) ¥2250
<14> YILDIZ TILBE / TANIDIM SENI (SEYHAN MUZIK) ¥2250
<15> EBRU GUNDES / KACAK (EMRE) ¥2250
<16> GOKSEL / ARKA BAHGEM (SONY) ¥2250
<17> ASUMAN KRAUSE / COK YALNIZIM (SEYHAN MUZIK) ¥2250
<18> FUNDA ARAR / SON DANS (TMC) ¥2250
<19> ASENA HAREMDE / FOREVAER BELLY DANCE (MILHAN MUZIK) ¥2250
<20> KOPRULER / IKI DUNYA (ADA) ¥2250


<13>から<20>までは、最近のトルコのヒット・チャートを賑わせているポップ系女性歌手達を中心にセレクトしてみました。<13>ナザン・オンジェルは前2004年作がタルカン・プロデュースで大ヒットしたヴェテラン女性歌手&作詞家〜今作も意表をつくアレンジとユーモアある曲調で、トラッドかつポップな個性派アラベスクを聞かせてくれます。<14>ユルドゥズ・ティルベもヴェテラン女性、グッと演歌度の高いトルコ歌謡をオーソドックスなスタイルで、ハスキーな声を楽しませます。
<15>エブル・ギュンデシ、サナート系トップ女性歌手、相変わらず、ややエグ味のある濃厚トルコ伝統歌謡を展開。<16> 初入荷ではないんですけど、未紹介だったギョクセル一昨年のCD、やっと再入荷しました。未だにトルコでは売れてるロング・セラーみたいですね...。メロウかつダウナー&ダークな調子はそのまま、嘆美派アラベスク・ロック?とでも言えそうな独特な世界を聞かせてます。
<17> 元ミス・トルコですからね、なかなかのものですよ、ジャケ、うちジャケともに....。でも、トルコでは珍しい?さっぱり系ヴォイス&繊細なバラード/ミディアム系中心の曲想、どこか典雅でトラッドなムードの音作りともども、なかなかもものですよアゲイン。これは、オヤジ系オリエンタル美人歌謡マニアに強くオススメしましょう。<18> ドラマティックな曲想、メリスマティックな熱唱でトップ歌手の座を保つフンダ・アラル新作です。NEO ロマンティック風の八代亜紀・系ということになるんでしょうね、やっぱり...。
<19>トルコを代表するベリー・ダンサー御用達新曲集、多彩なアーティストによベリーダンス向けブレイクビーツ風トラック&アセーナ姉さんのヴォイス、というか掛け声というか、喘ぎ声が楽しめるベリーダンサー向けアルバム。<20> これは問題作ですね。トルコ帰りのサラームによれば、イスタンブールのどこに行ってもしつこく聞こえて来たという今現在のビッグ・ヒット・アルバム!ビヴァルディの四季やブラームスのハンガリー舞曲、フォーレのパヴァーヌやアルビノーニのアダージオ、ラベルのボレーロ....などなど、ようするに西洋クラシックの超有名曲を、思いっきり伝統的なトルコの民俗楽器アンサンブル&西洋古典オケ&メリスマティックな伝統ヴォーカルでカヴァーした作品なんですね、コレが。まあ、うちみたいな店では売れないんでしょうが、大手輸入CDストアーのクラシック・コーナー試聴器とかに入れた日にゃあ、バカ売れ間違い無しですね、きっと...(そんなこたあ、ないか...)。というわけで、ほかにも幾つか新譜・旧譜とも入荷してますので、よろしく、お願いします。


*お問い合わせ等は“こちら”まで、お気軽にどうぞ。