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2004年7月18日  夏向きのアナログ入荷しています! その

というわけで、当店におけるアナログ入荷近況、この夏のテーマは”人助け&トロピカルで行こう!”という感じでしょうか?まったくもって恐ろしいばかりに意味不明ですが、まあ、とりあえず夏向きのアナログ、以下、簡単に紹介させていただきます。

まずは、ジワジワと、どこで流行っているのかわかりませんが、流行っているという噂が一部で囁かれているコロンビアのレトロ・クンビア!昔からのファンの方には懐かしい? ゴリゴリのクンビアを揃えてみました。各方面のリクエストに応え、コロンビアへ買付敢行!というのは嘘ですが(コワイから行きません)、まあ、いろいろと入荷しています。中でも、ディープなクンビアを幾つかご紹介(ちなみに盤質/ジャケとも、今回入荷のクンビアは、みんなほぼミントですので)
...。

<1><2> <3>

<4> <5> <6> <7>

さて、<1>はコロンビアはクンビアの中心的レーベルとされるフエンテス社からリリースされたクンビアLPの10枚組!これワン・セットあれば、クンビアの流れが大体わかるという濃厚なオムニバス・セットです。ちゃちな?ビニール・ケース入りで、80年代の終わり頃に日本にも何セットか輸入されていた記憶がありますが、最近、全然、見たことないですね...。<2>はクンビアの代表的グループ=ソノーラ・ディナミータのファースト・アルバムですね。現在もフエンテス社から年に1作はアルバムを出し続けていますが、これはメキシコ・プレスのリプレス盤〜とはいえ、かなりレアーです。もともとコロンビアのカリブ海沿岸で生まれたとされるクンビア、60年代の初め頃に、まずメキシコに飛び火し、ペルーやアルゼンチンほか、南米諸国で大流行しました。そんな中、メキシコへ渡って成功した楽団の代表格が<3>のカルメン・リベーロです。当時、日本盤も出るくらいの人気で、合衆国でもそれなりに受けていたようです。とはいえ、後年、メキシコでよく録音されたような薄口のクンビアではなしに、かなり黒い感じ...、スカやレゲエが登場するまで、ラテン〜カリブ世界の2ビートを担っていたディープなコロンビア・メイドらしいクンビアが、たっぷり楽しめます。
<4>〜<7>は、定番ですね。やはりフエンテス社のクンビア系オムニバスで、おそらく50年代終わり頃から60年代にかけての録音が収められていると思います。この辺をまず聞いていただいて、クンビアという音楽がどういうものか、カラダで憶えて下さい。ジャケットに"Cumbias y Gaitas"という表記がありますが、クンビアというのは、まあ、かなり謎の多い音楽でして、同系列の音楽にガイタほか、パセーオやパセイート、ポロ、クンビオンやら何やら、いろいろなスタイルがあるんですが、その辺は書き始めると複雑になるし、よくわからないことも多いので、ここでは省略しますが、まあ、気になるほどスタイルの違いはありませんから、とりあえず楽しんで下さいね...。その後で、文献漁るなり、物知りの中年以上のラテン・マニアと仲良くして含蓄たれてもらうなり、それぞれの方法で探求して下さい。

<8> <9> <10>

<12> <13> <14> <15>



<8>は、有名クンビア系サックス奏者=クリマコ・サルミエントによる、おそらく60年代前半の録音。<9>はタイトル”CARNAVAL 1965”の通り、65年の録音でしょうが、フエンテスと並ぶクンビアの老舗レーベル=ソノルクスのヒット曲集で、同時期に胎動していたジャマイカン・スカが手本にしたんじゃないか?と思えるほど、2ビートを極めています。この頃がクンビアの全盛期だったんじゃないかな、とも思いますね。アニバル・ベラスケスやロセンド・マルチネスほか、メインストリームのクンビアが並んでます。同じく<10>も60年代半ばのクンビア・オムニバスですが、ペルーで制作された変わり種。おそらくペルー地元の楽団も混じっている様子で、曲によりメスティーソ・カラーが濃くなったりして面白い選曲です。ウァイノみたいなクンビア?もあったりして、なかなか鄙びた感じがイイですね...。もともとクンビアという音楽の成り立ちには黒人系、もしくはムラート系(白人と黒人の混血)の音楽に加えて、メスティーソ系(白人とインディオの混血)音楽との交わりもあった、とされているわけですが、 そんな複雑な音楽の交配ぶりを、よりわかりやすく感じ取っていただけるアルバムかな、とも思います。
<12>〜<14>は、それぞれ70年代にかけての録音と思われて、<12>サルサ風味も効いた演奏のブラック・スターズ、<13>オーソドックスなルフォ・ガリード、<14>もっさりした魅力のロス・イスパノス、<15>アコーディオン・スタイルのクンビアを聞かせてくれるアルベルト・ラベルデなどなど、多彩な展開を見せてくれるわけです。アコーディオンといえば、コロンビアにはバジェナートという、またクンビアとは一味違う音楽もありますが、まあ、それはまた別の機会に...。

というわけで、とりあえず、クンビアのLP入荷アイテムを幾つかご紹介しました。以下、この夏のアナログ入荷状況、まだまだ続きあります....。USラテン〜カリブ=カリプソ関係〜アフリカ関係などなど、ここ数日中にアップしますので、乞うご期待!

 

 

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