ca si THUY HUONG / BAN TINH OI

もう、わからないことだらけなんですが、魅せられました...。いつ頃の録音なのかも、どういった伝統的な歌謡と結びついた歌なのかもわかりませんが、やや色濃く中華系のムードが漂っているところからして、北部ベトナムの録音だということはわかります。けれど、その北ベトナムに名高い民歌“クアン・ホー”に較べるなら、中華色は比較的には薄いとも感じられて、どちらかと言えば、カイルーン歌劇の劇中歌から発展した歌謡スタイルと聞こえます。あのカイルーン往年の大スターを父に持つフーン・タンを彷彿とさせる雰囲気も漂っているんじゃないでしょうか...。ベトナムに独特な一弦琴、ダン・バウのテルミンみたい?な音色と、和琴に似たダン・チャインの繊細な弦音、そして切ない笛の音、どこかノスタルジックなストリングスの調べ、そんなアンサブルがゆったりとした伴奏を控えめに奏でる中、やっぱり、あのフーン・タンに似ている、としか言いようがありませんが、微妙に高低する、やわらかで、たおやかなコブシ使いを聞かせてくれる女性歌手です。数曲、男性歌手とのデュエットも聞かせますが、とにかく全曲スロー、ゆったりと月見酒なんか楽しむ夜に最高でしょうねえ、きっと。

¥2350

http://www.youtube.com/watch?v=R67vrGwzPao&feature=related
↑45秒過ぎから始まる曲が本CDの冒頭曲となります。

心斎橋プランテーションさん買い付け品、感謝!