ANT​IA MU​INO / CARTA ABERTA

2022年の11月にリリースされたアルバムですね、アルティア・ムイーニョ、スペインはガリシアの女性シンガーソングライター、デビュー作だそうです。年齢は定かではありませんが、ジャケをご覧の通り、実に若々しい女性ですねえ。基本ギター弾き語り、ガリシア語で歌っています。ほか、テナー&アルトサックス、フルートや鍵盤、曲によってはアレンジも手伝っている男性と、簡易なパーカッションで参加の男性のみ、シンプルな演奏とアルティア・ムイーニョの弾き語りが淡々と続くアルバムです。

が、イイですねえ、ガリシアの古謡とも聞こえる張りのある女声と、霧に咽ぶようなテナー・サックスだけで演じられる冒頭曲からして、もう、引き込まれました。当方もそーですけど、スペイン及びラテン語圏女声のマニアの方なら、一声聴いただけでピンと来るものがあるだろう本作なんですが…、なんと、あの、アフリカ〜カリブ、あるいはアラブ語圏のSP音源しか聴いていないんじゃないのか?と思っていた深沢センセーからご教示いただいたアルバムなんですね、コレが!〜というのは、ま、冗談めかして言ってるだけ、深沢センセーだって、今時の若いスぺイン系女声を聴くこともあるでしょう。が、しかし、まあ、正直、意外なことは意外でしたが…。

歌い手の資質としては、今や、スペインを代表する人気女性歌手となってしまったカルターニャのシルビア・ペレス・クルースあたりを連想させますが、でも、正直、よりピュアーですね。そのピンと張りつめたような高域の発声から、囁き物語るような沈んだ歌いまわしまで、なかなか素晴らしいものがあります。あるいは、声そのものにガリシアの伝統が息づいているような気もしますが、でも、その歌い口はナチュラルでいて自由、どこかPOPなメロディーラインを辿る場面もあり、全面的に地域性に後押しされ歌い出した歌い手とも思えません。その意味では、これからどうなって行くのかは未知数ですが、でも、このデビュー作に限って言うなら、若手ガリシアの自作自演女声デビュー作として、その夢心地を誘う歌声、その新鮮なソングライティング、そのシンプルなギター弾き語り、もう、申し分ありません。
逆に、たぶん、これから売れて行った時、その飾りなくも行き届いたギター弾き語り中心のスタイルが、壊れてしまうことを心配をしてしまうほど、初作であるからこその完璧な何かが、感じられるアルバム、なのかも知れません。

1.Canta, miña compañeira 03:32
2.Carta Aberta 05:22
3.Terra 04:30
4.Mar de Fondo 04:18
5.Noviembre 02:52
6.Nunha Estrela 03:51
7.La Llorona 04:41
8.Tango de Oural 02:25
9.Une Jeune Fillette 02:53
10.Alalá de Muxía 03:15
11.Herba de Namorar 02:57

*もともと非シールド品となります。

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