MALAVOI / MASIBOL, chant ralph thamar

苦節4ヶ月、去年の年末にリリースされるも、ほんの少しづつしか入荷しなかったマラヴォワの久しぶりの新作が、やっと、まとまった数で入荷しました。折よくbunboniさんが、MM誌5月号輸入盤紹介欄に紹介されていた盤ですね。曰く「艷やかなヴァイオリン・セクションに、ビギンやマズルカにベレなどの伝統リズムが弾けるサウンドは、往時を上回る輝きを放っている」まったく、そのとおりです!&>こちらでも、とっくに紹介されていましたけど(無断転載&無断リンク陳謝&感謝 !! )、こうして、国内配給されたことを皆さんとともに喜びたいと思います。

たなびき、流れるような優雅なストリングスに誘われ、ラルフ・タマールのいかにもクレオールらしい、メロディアスでありながら同時にリズミカルなマルチニックならではのヴォーカル・ナンバー6曲と、変化に富んだメロディーを辿りながらも、これまでになくスウィングするクレオール・ジャズ風インスト4曲と、どこを取っても、リズムのありようが素晴らしく、タイトに立ち上がるドラムス、タンボールの打つ野趣に満ちたリズム、まろ味を引くフットワーク抜群のエレキベースに、繊細でいて端切れのいいピアノ、そして余韻を残しつつ全体の演奏を包みこむようなヴィブラフォンの響き…、まさに、往年のマラヴォワ・マジック+アルファの魅力が鮮やかに刻印されたアルバムとでも言うべきでしょうか。まったく不自然さ無し、リキミや過剰というものを感じさせることなく、盛りだくさんのアイデアをすっきりと収斂してしまうアレンジの自然さ、たいしたものです。なんだか、感動的ですなあ、

1 Loup Garou
2 Kadolescent
3 L’enfant Roi
4 Hermancia
5 Yonn’ A L’Ôt
6 Masibol
7 Rêverie Bô D’lo
8 Vent
9 Bwavè
10 Pli Bonè

Vocals – Ralph Thamar
Backing Vocals – Cindy Marthely, David Placide, Marilyn Malmin
Drums, Timbales, Tambour – Denis Dantin
Piano – José Privat, Jacky Bernard
Bass – Jean-Marc Albicy
Cello – Capucine Laudarin
Viola – Valérie Beaupied
Violin – Jean-Damien Poullet, Johan Jean-Alexis, Nona Lawrence, Thomas Raso
Vibraphone, Percussion, Realization, Arranged by Jacky Bernard

Recorded By  Marc Escavis
Mixed, Mastered by Helik Hadar

★マラヴォワ/マシボル
〜以下国内配給盤メーカーインフォより

マルチニークを代表する人気グループが 名ヴォーカリスト、ラルフ・タマールを据えて久々に発表したオリジナル・アルバム!!
 半世紀近くに渡ってフレンチ・カリビアンを代表するバンドとして活躍してきた〈マルチニークの至宝〉マラヴォワ。ビギンを始めとする同島の伝統音楽の現代化を図ってきた彼らの2020年作が本作だ。現在のリーダーで打楽器奏者/ヴィブラフォン奏者のニコル・ベルナールを中心に、リード・ヴォーカルはかつての黄金期を支えたラルフ・タマールが担当、さらにストリングスのメンバーも補充しバンドを固めてきた。かつてのリーダー、ポロ・ロジーヌやニコル、その兄のジャッキー、マルチニーク民謡団を率いたルル・ボワラヴィルなどの楽曲を取り上げていて、アレンジャーにはそのジャッキーを中心に、新進ジャズ・ピアニストのグレゴリー・プリヴァや、日本人音楽家三宅純といった錚々たる顔ぶれを揃え、優雅なマラヴォワ・サウンドをさらに現代的なスタイルに仕立て上げてくれた。かつての名作『ジュ・ウヴェ』を彷彿とさせる高い完成度の作品だけに、是非幅広い音楽ファンに聴いて頂きたい。
●日本語解説/帯付き

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