NOAL / BICHO SOLTO

アンドレ・ボルバのヴァイオリンを従えたチェンバー・アコースティックな導入部に始まり、70’s後半の音作りを彷彿とさせるライト・メロウな路線の中盤、そして再び弦楽や木管が参加した楽曲があり全部で12曲。構想から完成まで5年を費やした、センチメントで叙情的、ポルト・アレグリのS.S.W.ノアルと音楽仲間が手掛けた繊細な音世界。

ポルト・アレグリを拠点に独学のS.S.W.ノアルが自らの作品を制作しようと決意を固めたのは2015年、割と遅咲きの32歳のこと。混沌とした現代社会の日常生活に身を置いたときに感じる違和感や、より良い環境を生み出すために注ぐ愛情、こういった主旨の詩作を音に載せ、自らの歌とギターで提示。この原型をパーマネントなメンバーからなるバンド編成(ノアル vo / アンドレー・ガルビニ drs / アンドレー・メンドンサ b / イヴィス・ミゾグチ g / ベルナルド・シモン g / レオナルド・ビッテンコウルチ p ) にて発想の赴くままアレンジしたのが本盤に収められた完成形。2016年にm-10 “Longe”を制作したのを皮切りに、穏やかなピアノにメランコリーを感じるm-2″Lola”や、軽快なサンバ・ホッキ路線のm-9″O que meu pai me disse”をシングル・カット。ピアノのスタイルから滲むコンテンポラリー・ジャズのエッセンスから、m-11″Bicho solto”のようにエクスペリメンタルなアンサンブルまで。同郷の先達ヴィトール・ハミルの近年のアプローチのように、ポルト・アレグリでレコーディングした音源をブエノス・アイレスのエル・ピエというスタジオに持ち込み、演奏陣のイヴィス・ミゾグチとベルナルド・シモンでミキシング。作り込まれたPVといい、ロジカルな強いこだわりを感じさせます。リオ・グランヂ・ド・スル州政府文化事務局の助成金によって完成した詩的なプロジェクトの集大成。(サプライヤーインフォより)

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