DEBASHISH BHATTACHARYA, WOJTEK TRACZYK, HUBERT ZEMLER / JOY​!​GURU

一切、音楽の話も、これから録音する作品の話も何も交わさず、2018年のある晩、ポーランドはワルシャワのスタジオへ入り、さあ、行ってみようか〜!という感じで、まさに一発録り、終夜のセッションを繰り広げた3者のミュージシャンによる即興インタープレイ・アルバムだそう。プロデューサーは、本作リリースの UNZIPPED FLY レコーズ 並びに、自身の音楽アカデミーも主催する音楽教師にして作曲家、カロル・チャイコフスキー、たぶんこの人が人選したんでしょうね、この3人の音楽家をスタジオに閉じ込めれば、きっと面白いものができるハズと。
って、本当かなあ…?と、思わせるような出来過ぎ感を備えもした作かと思うんですが…、ま、それも3者の臨機応変ぶりということで…。で、その3人の音楽家というのは、北インド古典、アリ・アクバル・カーンやパンディット・アジョイ・チャクラバルティの薫陶も受けたインディアン・スライド・ギターの現役最高峰、デバシシュ・バタチャルヤと、カロル・チャイコフスキー音楽アカデミー出身、ポーランドのコントラバス奏者にして作曲家でもあるヴォイテック・トラクズェック、そして、ポーランド交響楽団に所属しつつ、オルタナティヴなジャズ・ドラマー、パーカッショニストとしても活躍、さまざまな分野でポーランドらしさを追求してきたフベルト・ゼムレーという3者。なるほど、なるほど、って、バタチャルヤはともかく、迎え撃つポーランド側ミュージシャンのこと、よくわかりませんが、でも、インドのスライド・ギター演奏に応え、受け流すでも、迎え撃つでもなく、音楽的な膨らみや緊張感、あるいはリラクゼーションを増幅するこの二人、テクニカルな部分はもちろん、なかなかのミュージシャンシップの持ち主と見ました。
聴き応えありますな、

1.Here comes the Moon King 11:57
2.Night Rider 05:01
3.Midnight Raga 14:05
4.Chaturangui Express 03:49
5.Alice 05:40
6.From Hawaii with love 05:00
7.Red Moon over Warsaw 06:53