CHALAW BASIWALI 查勞 巴西瓦里 / 玻里尼西亞 POLYNESIA


*いきなりですが、以下、以前このアルバムの収録曲をラジオのコーナーで紹介した時の元原稿を、自分が書いたものなので、勝手に転載させていただきます。

「台湾のことはもう、皆さんある程度ご存じだと思います。沖縄諸島の南に浮かぶ、日本の九州と同じくらいの面積の島国です。首都は台北、人口は約2352万、日本の経済とも密接な関係を持った工業国ですね。
多くの人々は、17世紀以降、大陸側から移り住んだ漢民族ですが、人口の約2%ほど、もともと台湾に住んでいた先住の人々も存在しています。
そんな台湾の先住民のミュージシャンによる新たな試みによる曲を聞いていただきます。 曲名は “Rattan ラタン”、アーティストは Chalaw Basiwali チャーロウ・バシワリです。」

「どうでしょう、素晴らしい曲でしたね。
ちょっと、アジアの曲とは思えないような、どこか、ハワイとかポリネシアの、あるいはインド洋のマダガスカルあたりの音楽かとも聞こえる曲でした。
2014年に台湾でリリースされた、チャーロウ・バシワリの3作目のCDから聞いていただきましたが、このチャーロウさん、長らく台北で仕事についていましたが、30代になって、断固として仕事をやめたくなり、6歳の頃から弾いていたギターを抱えて歌い始めたそうです。
彼は、台湾先住民の中でも約15万人と、最も人口が多いアミ族出身の男性です。この曲も、アミ族の言葉で歌っているそうです。
ところで、そのアミ族の言語は、オーストロネシア語族に属すそうですが、このオーストロネシア人は、最近の研究によれば、ほかならぬ台湾を出発点に、紀元前2000年ぐらいに、現在のフィリピンやインドネシア、マレイ半島に移り住み、そこからインド洋を渡って、アフリカ沖のマダガスカル島まで到達、片や、南太平洋へ渡り、ポリネシア人やミクロネシア人の祖先になったとされています。
なるほど、歌う言葉の雰囲気がマダガスカルやポリネシアに似ていても不思議はないのかも知れません。
それどころか、今の曲の、ギターと混ざりあって響くハープのような弦の音色は、マダガスカルのヴァリハという弦楽器の音色で、なんとマダガスカルの音楽家をゲストに迎え録音したそう。
つまり、確信犯と言いますか、チャーロウさんはこの曲に、台湾の先住民たちが、海を越えて世界へ飛び出した古い歴史を盛り込みたかったんでしょうね。
歌のタイトル、ラタンは藤のことです。ラタンを編んで生活に必要なもの、あるいは家の仕切りや壁などに使うことは、マダガスカルでもポリネシアでも、そして台湾の先住民の間にも共通する生活文化です。そんなラタンを、親の言いつけで、山へ刈りに行った子供の頃を思い出している内容の歌で、手が傷だらけになったり、いいラタンを選ぶのが難しかったことなど、懐かしむように歌っています。」

>★ というわけで、以前はチャーロウの友人であらせられる関屋元子姐さんに買い付けていただきましたが、今回は角頭音樂にコネクションのあるオキヨシさんに買い付けていただきました、感謝!上記でご紹介した曲が収録されているCDがこちらです(10インチLPサイズのジャケにCDが封入されているという、ちょっと邪魔っけなCDです…?郵送では送りにくいので佐川宅急便〜送料¥500となってしまうことお許しを)。台湾の原住民(台湾に先住していた少数民族の人々は、”先住民”という呼び方を嫌うそうです。中国語で先住民と言うと、先に住んでいた人々、今は住んでいない、というか滅びてしまった人々、という意味になってしまうとか)によるレーベル、角頭音樂より2014年にリリースされたスペイン録音CD、マダガスカルのKilema や Soul of Madagascar とコルドバで落ち合っての作品となります。

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