大石 始 著 – ケイコ・K・オオイシ 写真 / ニッポンのマツリズム

oishi青森、秋田、東京から徳島、奄美、沖縄まで、祭りの中で見つけたもうひとつの日本!
「祭りと盆踊りと出会う旅とは、僕にとってはそれまでまったく知らなかった日本列島の姿を発見する旅でもあった〜取材のたびに日本列島の新しい姿と出会い、驚かされてばかりいる」(あとがきより)
2010年の夏、「高円寺阿波おどり」と「錦糸町河内音頭大盆踊り」に衝撃を受けた著者は、以来南米のカーニバルやレイヴ・パーティーにも通じる祝祭感、高揚感のなかに、いまだ見知らぬ列島の姿を求めて、日本各地の祭りを追いかけている。本書にはそんな旅のなかから、北は青森、秋田、南は奄美、沖縄まで、全国13の盆踊り・祭り体験を収録!

【著者が訪ねた盆踊り・祭り】
大川平の荒馬踊り(青森県)
五所川原立佞武多(青森県)
西馬音内盆踊り(秋田県)
秩父夜祭(埼玉県)
錦糸町河内音頭大盆踊り(東京都)
高円寺阿波おどり(東京都)
郡上おどり&白鳥おどり(岐阜県)
磯部の御神田(三重県)
阿波おどり(徳島県)
香春町の盆踊り(福岡県)
牛深ハイヤ節(熊本県)
奄美大島のアラセツ行事と八月踊り(鹿児島県)
市来の七夕踊(鹿児島県)
本島と浜比嘉島のエイサー(沖縄県)などなど

──本文第10章より
……僕らもそのなかに入り、見よう見まねで踊りの輪についていった。あのときの感動は一体なんだったのだろう? 一番触れたかった音楽の〈場〉にいる。いつか触れてみたかったリズムとメロディーの真っただ中にいる。集落の人々が長い時間をかけて作り上げてきたダンスフロアで踊っている。言葉にならない幸福感が身体いっぱいに広がり、僕はひたすら足と手を動かし続けていた。

プロフィール

おおいし・はじめ
1975年、東京生まれ。ライター、編集者。雑誌編集者を経て、2008年からフリーランスとしてワールドミュージックや民族音楽/芸能の取材記事、旅の紀行文などを各媒体に寄稿。これまでの著書に2015年の『ニッポン大音頭時代 「東京音頭」から始まる流行音楽のかたち』、2010年の『関東ラガマフィン』、編著書に2014年の『大韓ロック探訪記』、共同監修を手がけた書籍に『GLOCAL BEATS』(2011年)などがある。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」所属。
ケイコ・K・オオイシ[写真]
1974年、東京生まれ。フォトグラファー、デザイナー。各媒体に写真を提供するほか、デザイナーとしてディスクガイド・ブックやアパレルなど各種広告、イヴェント・フライヤーを手掛ける。2012年にはコンピレーション・アルバム『DISCOVER NEW JAPAN 民謡ニューウェーブ VOL.1』のアートワークを手掛けた。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」所属。

(以上、版元インフォより)