CHABUCA GRANDA / LO NUEVO DE CHABUCA GRANDA

近年のヌエボ・フォルクローレの元祖(以上)みたいな存在、ソングライターが自ら歌った傑作!
ペルー/クリオージャ系音楽のソングライターとして名高い女性、故チャブーカ・グランダ~自作自演の未発表曲集がリリースされました!名手オスカル・アビレスによるギター&(おそらく)名手カイトゥーロ・ソトによるカホーンのみのバックで、ややアマチュアっぽいチャブーカの歌声を淡々と聞かせる1968年録音です。テスト・テイク集という感じもありますが、あの独特な響きを持ったバルス系ギターにのせて歌うチャブーカ~ジャジーな感覚も聞かせるライヴ・テイストが、まるでペルー版ボサの誕生!?とも聞こえる素晴らしい雰囲気を醸します。淡々としながら、どこか切ないチャブーカの歌が “ヌエボ” な感覚に結びついた15曲~これは得難い未発表録音復刻です>こちらと同内容です。

ペルー、そして中南米を代表する歴史的作曲家チャブーカ・グランダ。彼女の作った曲は、世代や地域を越え、中南米カリブは勿論ヨーロッパなどでも親しまれてきました。
日本でも古くからのラテン音楽ファンやワールド・ミュージックには、マストなアーティストです。また40歳代より下の世代には、ブラジルのカエターノ・ヴェローゾが1994年に発表し世界的に大ヒットした全編スペイン語曲集アルバム『フィーナ・エスタンパ(粋な男)』でチャブーカの代表曲を取り上げ、アルバム・タイトルにもしたことでお馴染みではないでしょうか。
ペルーの首都リマは、その昔スペインの植民地支配の拠点であり歴史も古く、新大陸独自な豊かな文化(クレオール文化)が花開きました。音楽に関しても、ヨーロッパ、アフリカ、そして先住民のインディヘナの音楽が融合し、その融合の割合により様々なジャンルが出来上がっていきました。
その中の代表的なものの一つが、ムシカ・クリオージャと言われるもので、ヨーロッパ起源のワルツ(3拍子)を核に、アフリカ的なリズム感(4拍子)などが融合し、多少のインディヘナの特徴も見いだせます。
チャブーカ・グランダは、そのムシカ・クリオージャを高度に洗練させ、前述の「フィーナ・エスタンパ」や「ラ・フロール・デ・カネーラ(ニッケの花)」などの名曲を多く残し、“ペルーの貴婦人”と呼ばれ尊敬される存在です。
彼女は元来作曲家ですが自身でも歌を歌い、その歌声はいかにも作曲家らしくけれんみのない朴訥としたものですが、その分曲の良さがストレートに伝わりかえって深い味わいを感じることができます。
本CDは、彼女が1968年にペルーのイエンプサ・レーベルに録音しながら、お蔵入りになっていた貴重録音の初CD化です。ギターとカホンをバックにまるでライヴのように歌い継いでいきます。この時期のラテン音楽の録音には珍しいそのフリーで自然体な雰囲気が、このアルバムを独自なものにしているわけですが、リラックスした歌唱といい、バックのギターの多分にジャズ的なフレーズの使用といい、ボサ・ノヴァや最近のアルゼンチンのアコースティックなミュージシャンの録音に通じるものが垣間見られ、新鮮に響いてきます。
以前からのラテン音楽ファンは勿論、最近の中米音楽ファン、さらにはアーバンなアコースティックものを好きな方にも是非聞いていただきたい内容です。
若き日のチャブーカ・グランダの写真(美しい!)をふんだんに使用した3面デジパックを外箱に収めた特別仕様です。(メーカーインフォより)

1. Le Vals Creole クレオールのワルツ
2. Ese Arar En El Mar 無駄な努力
3. Un Barco Ciego 盲目の船
4. El Fusil Del Poeta Es Una Rosa 詩人の銃は一輪の薔薇
5. En El Ala Del Tiempo 時の翼に
6. Maria Suenos 夢見るマリア
7. Pobre Voz ポブレ・ボス
8. Vertigo めまい
9. Alfonsina Y El Mar アルフォンシーナと海
10. Paracuta / Para Cantar 蜆蝶 / 歌うために
11. En La Grama 芝生の上で
12. Volvere 帰ってくるわ
13. Las Flores Buenas De Javier ハビエルの素敵な花たち
14. Chiquilin De Bachin チキリン・デ・バチン

 

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